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概要

PRODUCTS CATALOG Vol.6

Technical data洗浄剤について滅菌法について洗浄剤についてガラス器具の洗浄剤は、洗浄成分としてクロム酸、硫酸混液の使用が困難になったため、付着したタンパクなどの有機物を除去できるようpHを高くした品種(強アルカリ)も数多く市販されています。ガラスは一般的に酸に強くアルカリに弱い性質を示すために市販の洗浄剤の中にはガラス表面を白濁させたり白色マークを脱落させてしまうものもあります。他社で試験した結果、硝子の洗浄に適した洗剤の例を下に記します。1. IWAKICTE33製品に適した洗浄剤の一例(白濁などが発生しにくい洗浄剤)(1)スキャット2 0 X - N(第一クリーンケミカル)(2)エキストランMA02(メルク・ジャパン)(3)CLEAN99-L100(クリーンケミカル)(4)CLEAN99-NL(クリーンケミカル)2. pH値と白濁との関係(1)洗浄剤のpH値は範囲が広く、品種によりpH2~12.5となっています。(2)pH7以下の品種は白濁の発生はありません。(3)約50℃で洗浄した場合、pH10~12.5の品種の一部に白濁の発生があり、pH10以下の品種に白濁の発生はありません。(4)煮沸洗浄した場合、pH8以上のほとんどの品種は白濁を発生します。3.洗浄時に留意して頂きたい事項(1)I W A K I CTE33製品の表面を白濁させないためには、洗浄液の温度をできるだけ、洗浄メーカーが指定した温度(一般には50℃前後)で使用して下さい。(2)ガラス製品の使用後、オートクレーブ等で滅菌してから洗浄する場合、汚れが固着し洗浄能率が低下することがあります。そこで洗浄を早めるため加温等が行われておりますが、これはガラス表面の白濁を早める原因となります。洗浄剤の多くはアルカリ性を示し、ガラスは高温のアルカリに弱いためです。4. IWAKICTE33製品の簡便洗浄剤について(1)一般の簡便洗浄剤として中性洗剤が使われておりますが、脂肪類の洗浄能力からみれば「洗濯ソーダ(Na2CO3/10H?O)」が適しております。(2)ガラス器具の洗浄に研磨材入りスポンジ・金属たわし・クレンザーを使うことは、ガラス表面にキズをつけることになり、器具の寿命を短くしますので、お薦めできません。ガラス容器の滅菌法には、高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)、乾熱滅菌が主に用いられます。高圧蒸気滅菌は、培地の滅菌など、内容物や付属品(キャップ)が熱にあまり強くない場合に用い、内容物の滅菌を安全にするためには、フタをゆるめておくことが必要です。通常はオートクレーブを用い、121℃15~30分の条件で行います。乾熱滅菌は、ガラス、金属の滅菌に用います。(プラスチック製品はその耐熱性に注意して下さい)。通常は、乾熱滅菌器を用い、160~170℃2~4時間、もしくは、180~200℃0.5~1時間(薬局方による)の条件で行います。発熱性物質(pyrogen)の除去条件注射液などでは、各種の細菌、カビ、ウィルスが産生する発熱生物質(pyrogen、体内に入って発熱をおこす物質の総称)の汚染が問題になります。通常、これらの物質は、メンブレンフィルターの通過生も高く、通常の滅菌法では、除去できません。ガラス容器の発熱生物質を除去(パイロジェンフリー)するためには、250℃30分以上の乾熱処理が必要です(日本薬局方による)。ガラス濾過器の取り扱い方法1.耐圧性ガラス濾過器は、主として吸引濾過、真空濾過、あるいは比較的低い圧力でガスを通す様設計されています。もし圧力をかけて使用される場合は、最大圧力1kg/cm2以下でご使用下さい。2.耐熱性(1)ガラス濾過器の耐熱衝撃は、一般のガラス製品より低いので、濾過物質の温度を急激に変化させたり、直接炎をあてて使用しないで下さい。(2)るつぼ型ガラス濾過器は、乾燥し一定重量にする事ができます。乾燥しているるつぼ型ガラス濾過器は、150℃の乾燥機に入れることができますが、通常は110℃で乾燥します。(3)ガラス濾過器は、加熱・冷却を徐々に行うならば、炉の中で500℃まで加熱する事ができます。(4)細孔度がG4の冷たく湿ったガラス濾過器は、急激な温度変化を与えると、蒸気による異常な圧力が加わり、ガラス濾過器が破損する事もあります。3.洗浄方法(1)新しいガラス濾過器は、遊離した粒子等を除去するために熱塩酸で洗浄したあと、純水ですすいで下さい。(2)ガラス濾過器の洗浄は使用後すぐ行った方が容易であり、寿命を延ばす事にもなります。(3)ガラス濾過器の沈殿物を除去するには濾過器の裏側から水を通して下さい。ただし、裏側には圧力を加えると破損する事があります。たとえば水道の水圧をそのまま加えると破損する事となります。特に径の大きい濾過器や、細孔度の小さい(G4)濾過器では十分注意して下さい。(4)ガラス濾過器の中の沈殿物がつまった場合は、化学的な方法で除去して下さい。参考までに化学的処理方法のいくつかの例を下記に示します。沈殿物洗浄液脂肪類・グリース四塩化炭素、適当な有機溶剤アルブミン・ブドウ糖熱アンモニア、熱塩酸、熱した硫酸と硝酸の混液濃硝酸+濃硫酸(1:1)、濃硫酸に少量の硝酸カリ有機物ウムを加えたもの。(一晩つけておく。)酸化銅・酸化鉄塩素酸カリウムを含む熱濃塩酸硫酸バリウム熱濃硫酸水銀残滓熱濃硝酸硝化水銀熱王水塩化銀アンモニア、次亜硫酸ナトリウム酸化第二錫熱硫酸(注1)2%フッ化水素(注2)を入れたあと濃硫酸で洗浄し、純水ですすアルミナ、シリカ浅錫ぎ、更にアセトンですすぐ。酸がとれるまですすぎを繰り返す。注1.熱硫酸は過度の熱を生ずる事があるので、洗浄容器は冷却可能なものが良いです。注2.高濃度のフッ化水素酸、熱リン酸や苛性ソーダで、ガラス濾過器を洗浄しないで下さい。これはガラス濾過器の粒子を腐孔度を大きくさせ、しかも強度を劣化させるからです。021