ビュレットについて(3)
こんにちは。ガラス博士 目筋郎です。
またまた、更新が遅れてしまいました。
作家の気分。。。メルマガ編集担当者に、「原稿まだですか~?」と言われちゃいました。
サザエさんのお隣に住んでいる、いささか先生の気持ちが分かった気がしました。
当社のホームページを訪れてくださる方の、グーグルでの検索ワード第1位は、
「ビュレット 漏れる」です。
少しビュレットの漏れの対処法についてお話をしたいと思います。
まず理解していただきたいのは、JIS規格にコックからの漏れ量というのが定められています。
「活栓を閉じて呼び容量に相当する体積の水を満たしたまま、5分経過する間に
体積の許容誤差に相当する体積以内」というのが決まりです。
例えば25mlのビュレットですと、許容誤差は±0.03mlですので、
5分間で0.03mlは漏れてもよいということになります。
とは言っても、漏れるような商品をお出しする訳にもいきませんので、
弊社出荷時は、5分間で漏れのない商品を出しておりますが、
お客様の使用方法によっては、徐々に漏れが発生することがあります。
そこで注意点をいくつかご紹介。
ビュレットに液を充填したまま放置しないでください。(前回もお伝えしましたが。)
特に自動ビュレットを使用されているお客様に多いですが、
液を入れたまま放置され、翌日見ると漏れていたということ言われることがあります。
溶液の種類にもよりますが、ガラスを腐食する溶液ですと、ガラスコックの間に液が浸透して
ガラスを溶かし漏れが徐々に大きくなっていきます。
(容量の精度も大きくなり、正確な測定ができなくなります。)
測定後、直ちに洗浄し純水ですすいだ後、自然乾燥させ、ほこりが内面に入らないようにして
保管いただくのが一番ですが、難しい場合は、コック部分のオスとメス部分に付着した溶液は
必ず拭き取るようにしてください。
【テフロン活栓ビュレットの場合】
テフロン及びガラス部の隙間には、ほこり・ゴミ等が入らないようにしてください。
テフロンコックのネジ部は、コックがスムーズに回る最大限までネジを締めてください。
緩いと漏れの恐れがあります。
ほこりやゴミの噛みこみで漏水していることは良くあります。
お客様から漏れるとのことでお預かりするのですが、テフロン及びガラス部の拭き取りを行うと
漏水が止まることが良くあります。
【ガラス活栓ビュレットの場合】
漏れを防ぐためにグリースを塗布しますが、なるべく薄く付けるようにしてください。
又、回す時は、押し込みながら回すように心がけてください。
推奨グリースはこちらです。
https://shop.climbing-web.com/products/list?category_id=190
【今日のまとめ】
漏れが出たら、一度コック部を確認してみよう。
ビュレットに溶液を入れたままにしないように。
【目筋郎の一言】
これで皆さんのグーグル検索の回数が減るといいな。