茶色の硝子について【1】
こんにちは。ガラス博士 目筋郎 です。博士もいろんな仕事を持っておって、なかなか更新ができんのじゃ。
だからこそ、とっておきの情報を今日は紹介するぞい。
ガラスの瓶(【リポ○〇○D】とか、【オロ○〇○C】の瓶)で茶色のものを見るじゃろ?。
この瓶は、なぜ茶色なんだろうなぁ。
茶色の瓶の特徴は、遮光性があることだ。(光を遮る効果もあるな。。。)
特にビタミン類は光に弱いという事は知っているだろ?
当然、研究者たちも光に弱いサンプルを使用して実験をすることがある。
そこでクライミングでも茶色のメスフラスコを販売しているぞ。
★メスフラスコカタログ
https://www.climbing-web.com/bookdata/HTML5/pc.html#/page/38
https://www.climbing-web.com/bookdata/HTML5/pc.html#/page/40
実は、この茶色の瓶には2種類のタイプがあることを御存知かな?
一つはガラス自体が茶色のもの
もう一つは、ガラスの表面だけが茶色のもの。
一般的にガラス自体を茶色くする場合には、ガラスの主成分である珪素に加え、
鉄などを入れることで茶色の硝子が出来上がるんじゃ。
(飲料用の瓶などは、この製法で作っておる)
精度の高い研究を行っている場合、通常の茶色瓶では問題が生じることがある。
溶液内に茶色の硝子の成分である鉄分が混じり、コンタミネーションが発生する可能性だ。
それを避けるために、ガラスの表面だけを茶色に着色し遮光性を持たせるのだ。
となると、溶液に触れる部分は透明のガラスのままであるからして、溶液中への不純物の混入を防げるのじゃ。
この方法を『ステイン法』と呼ぶ。クライミングの茶色のメスフラスコは、この製法で作っておるのじゃ。
研究者の仲間も、安心して使用しておるぞ。
『ステイン法』については、次の回で詳しく説明するつもりだから
もうしばらく待っとって欲しい。
では、又。
【本日のまとめ】
- 茶色の瓶には遮光性がある。
- ガラスを茶色にする方法は、2パターン
ガラス自体が茶色・ガラスの表面だけが茶色。
【目筋郎のひとこと】
最近の『デカ○○C』は、ペットボトルで透明なものもあるみたいじゃな~。
時代の流れなのかな~?